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会社でも家でも、女は調整役。男はただのテイカー

朝の会議室って、空気がちょっと冷たい。コーヒーの匂いと、まだ誰も完全にエンジンかかってない感じ。
そんな中、上司が開口一番。
「じゃあ、この件は◯◯さん(私)がまとめといて」

はい出ました、“まとめといて”の呪文。
つまり「細かいことは任せるけど、責任は取らないよ」の合図。

家では、家族の予定をカレンダーに書き込み、冷蔵庫の中身とスーパーの特売日を頭に入れておく。
会社では、会議日程の調整、部署間の根回し、資料の穴埋め。
私の役割は、場所が変わっても同じ。
調整役。管理役。潤滑油。
おまけに、潤滑油は減っても誰も補充してくれない。

一方、男はどうか。
家でも会社でも、タスクを一品だけ注文して「俺の仕事はこれ」ときっぱり線を引く。
終わればさっさと皿を下げる(下げるのはもちろん女)。
成果物だけ持って帰って、「いやー忙しかったよ」と武勇伝までセット販売。

そして不思議なことに、そういう“単品メニュー”のほうが評価されやすい。
なぜかって?見た目が派手だから。
プロジェクトを派手に動かしてるように見せるほうが、
裏で人や情報をつなぎ合わせる地味な仕事より、はるかにスポットライトが当たりやすい。

「女性の社会進出」という言葉を聞くたびに思う。
進出って、何に?どこに?
結局は、男が作ったフィールドに後から招待されて、
そこで男のやり方に合わせてプレーしろって話じゃないの。

結局のところ、女性の社会進出は、
家事と育児に“会社”というフルコースが追加された状態。
男の社会進出は、自分の椅子から立ち上がらずに完結する単品メニュー。

そりゃあ、皿洗い(と調整役)は、いつまで経っても私の担当だ。

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この記事を書いた人

40代で突入した「更年期という異世界」──。
ホルモンの波に飲まれながら、それでも笑って進む旅の記録。
書き手:ふぇみにーぬ(エッセイスト/Threadsで生き延びてる人)

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